2011-05-03

イスラム系アメリカ人にとってのビンラディンの死 [NPR]


Original Title: U.S. Muslims React: Relief, But Not For All

2011年5月2日、米軍の作戦によってパキスタンでオサマ・ビンラディンが死亡した。この事件に対するイスラム系アメリカ人の反応を伝える記事。

たいていのイスラム系アメリカ人はビンラディンの死を歓迎(?)している。ビンラディンはイスラム教徒のイメージを悪くさせ、イスラム教の教義をねじ曲げた。ビンラディンの死でイスラム系アメリカ人への風当たりがなくなることを期待している。

米軍の作戦を非難するイスラム教指導者はいないようだ。海外のイスラム教指導者の中には、米軍がビンラディンを水葬したのはイスラム教への侮辱だと言う人たちもいるが、米国内の指導者は、あのテロリストがこの世からいなくなることが重要なのであって埋葬方法にこだわらない、と言っている。

しかしイスラム系アメリカ人全員が手放しで喜んでいるわけではない。海外で復讐が復讐を呼ぶのではないかと案じている指導者もいる。暴力の火種は、正義よりも爆発するきっかけを求めている。ビンラディンが死んだからといってイスラム系アメリカ人が抱える問題が一挙に解決するはずがない、と。

オバマ大統領が言ったように、他の誰よりも多くのイスラム教徒がビンラディンによって死に追いやられ、その過程でイスラム教が傷つけられたことは確かだとイスラム教指導者たちは思っている。

イスラム社会が混沌とし始めている。どの社会も通過してきた変化の時をイスラム社会も迎えているのではないか。