2014-01-26

燃えよドラゴン [ロバート・クローズ監督]


低予算だけど映画的面白さが詰まっている!!

ブルース・リー演じる拳法の達人が、(たぶん)イギリス統治府から犯罪組織の捜査について依頼され、犯罪組織主催の格闘技トーナメントに出場するため単身、会場となる島へ渡る。

ブルース・リーの肉体と格闘技はもちろん素晴らしいのだけれど、彼が演じる主人公のストイックな態度にも痺れる。色仕掛けになびかない、冷静沈着で注意怠りない行動、諦めない強い意志。これは少年たち(と少女たち)が人生に影響を受けてしまうのも無理はない面白さだ。この日の劇場の客席は、公開当時の少年たちでほぼ満席。ブルース・リーは、あの時から全く色褪せないカッコよさだった。

それから、終盤の鏡の部屋でのラスボス対決は、こんなチープな格闘映画にしては、映像が凝っていて、冒頭に語られていた拳法の極意を象徴していて面白かった。

日本では「燃えよドラゴン」の後に「ドラゴンへの道」が公開された。「ドラゴンへの道」を観た後しばらく、ブルース・リーに心を持っていかれた時期があったよ。

1973年製作。返還前の香港が描写されているのも貴重。

2014-01-20

陽気なギャングが地球を回す [伊坂幸太郎著]


おもしろかった。

映画「アヒルと鴨のコインロッカー」を観て、ヤラれたー!!という衝撃があったので、伊坂作品は絶対に気を許してはいけない、という心づもりで読み始めた。というわけで、前半はものすごく緊張しながら読んだ。

ある事件現場に偶然居合わせた男女4人が銀行強盗チームを結成し、次々と銀行襲撃を成功させるが、あるヤマで収奪金を横取りされてしまう。横取り犯を追って、それを取り戻すまでの話。

題名も洒落ているが、内容も洒落たピカレスク小説。

2014-01-18

ゼロ・グラビティ [アルフォンソ・キュアロン監督]


宇宙ステーションで船外活動中に、破壊された衛星の破片による事故で、宇宙の真っ只中に放り出された宇宙飛行士が地球に戻るまでの話。

予告編を観たときはまさかアカデミー賞候補になるとは思わなかった。船外活動中の宇宙飛行士は3人。インド人宇宙飛行士は冒頭で破片に当たって犠牲となる。サンドラ・ビュロック演じる主人公は宇宙飛行士になる前に子供を亡くしており、時に生きる意欲を失うが、ジョージ・クルーニー演じる軍人宇宙飛行士のリードで地球に戻る努力を続けるが.....。G・クルーニー、なんて感動的にカッコいいんだ!

中盤からはたった一人となった主人公が、宇宙に散在する各国の宇宙ステーションをめぐりながら、脱出用ポッドで地上に生還する。邦題は"無重力"になってるけど、ラストで原題の"gravity"を実感させられた。映画史上に残るローアングルだ。

主人公が、放棄された宇宙ステーションで地上と交信するシーンがある。この交信シーンを地上側から描いた短編動画がYouTubeで公開されていた。短編を監督したのは、本編監督の息子とのこと。本編を観ながら想像していた地上の状況と、YouTube版が描いている状況はまるで異なっていた。いずれの人生も厳しいものなのである、ということなのか。

監督は「ハリーポッターとアズカバンの囚人」の監督。

しかし、高所恐怖症にはスリル倍増の映画だった。

2014-01-17

女王陛下の魔術師 [ベン・アーロノヴィッチ著]


スマホ時代の魔法使いのお話。

アフリカ系の血を引くロンドン警視庁の新米巡査は魔法の才能を見いだされ、魔法関連の犯罪を扱う特殊犯罪課に配属される。上司は、前々世紀から生きているらしい魔法使い警部。

前世紀に不慮の死を遂げた犯罪者の怨霊による犯罪に、テムズ川の精霊、ロンドンを徘徊している亡霊たち、そして現代の電子通信機器を駆使した捜査が絡んでくる。お伽話の世界と電子機器を融合させている変わった作品。