2013-04-09

愛しのローカルごはん旅 もう一杯 [たかぎなおこ著]


エッセイ漫画。読んでて楽しい。

神奈川、長野、茨城・福島、滋賀、宮崎・鹿児島、高知、台湾へのグルメ旅行を語っている。たかぎさんは私の地元も旅していて、これが名物料理として知られているんだ、という発見もあった。

旅の道連れは担当編集者だったり、家族だったり、友人だったり。作者と道連れとの関係もコミカルに描かれている。

写真が殆どなくてイラストで料理を紹介している。すごくリアルに描いている絵ではないけれど食欲をそそられてしまう。

たかぎなおこさんを知らなかったけれど、他の作品も読んでみようと思った。読んでいて明るい気分になれる。

2013-04-04

マリーゴールド・ホテルで会いましょう [ジョン・マッデン監督]


じんわり幸せと一抹の寂しさを感じる作品。

インドに長期滞在して余生を過ごそうとするイギリス人たちの話。夫を亡くした専業主婦、退職した公務員夫婦、退職した法律家、退職したメイド、いまだに玉の輿を狙う大年増、実年齢をかえりみないプレイボーイ。

広告に魅せられてやってきたホテルは老朽著しく、若いインド人オーナーは経営の素人。しかもここはインド!というわけで登場人物たちは色々なストレスに晒されるが、やがて居場所と友を見い出して、再び生きることに前向きになっていく。

トム・ウィルキンソンが退職した法律家を演じている。法律家はインドに暮らしていた子ども時代の親友(?)探しに奔走し、探していた友を見つけ出す。彼をずっと忘れずにいた友との再会の夜が明けた朝......。このエピソードが一番印象深かった。

それからジュディ・デンチのファッションの素敵なこと。首に巻くロングスカーフ、ロングチュニックとパンツの様々な組み合わせがオシャレ。活動的だけれどシック。

年をとることがこわい。死にどんどん近づいていることがわかるから。でも最後の最後まで前向きに生きることはできるし、健康であれば年齢にこだわらず自分が生きたいように生きていいんだ、と思わされた。とにかく、体力と筋肉の貯金をしなければ、と思う。

イギリス、アメリカそしてアラブ首長国連邦の合同製作。第2作が製作されるらしい。

2013-04-03

レ・ミゼラブル [トム・フーパー監督]


世紀の大作の一つだ。

人間の醜さ、優しさ、不幸と幸福が凝縮されている世界だ。特に人を貶めようとする力の強さに圧倒される。それに屈することなく前向きに生きていく人間の崇高さがその人を神に近づけていくのか。ラストシーンは涙が止まらなかった。

革命を目指す学生たちの活動を見ていて、アラブの春に通じている、と思った。

舞台のミュージカルがそのまま豪華でリアルなセットとともに映画になった感じ。出演者全員が歌がうまいのでびっくりした。

アン・ハサウェイは全編158分のうちたった15分しか出演していないらしいが、第85回アカデミー賞を助演女優賞を受賞した。