2010-03-28

鯨肉スパイの活躍 [GOOD FOOD]


Original Title: Inside the Sting Operation at The Hump

先週、鯨肉を出していた日本食レストランが摘発され、閉鎖された話があったが、摘発に貢献したスパイにインタビューしている。

囮捜査とはいっても連邦機関による捜査ではなく、証拠集めのために隠しビデオ、隠しマイクを装備した一般市民が店を訪れたもの。

「オマカセ」コースを注文して4人で800ドルくらいだったらしい。最後にメニューにない鯨肉を注文したら、シェフは、このスパイたちを客と信用して料理を出した。スパイたちは怪しまれるといけないから"胸が張り裂ける思いで"一口食べ、残りはDNA分析業者に渡すためサンプルとして持ち帰った。分析の結果は、絶滅危惧種の鯨の肉であることが判明。この証拠を連邦機関に持ち込み、告発した。

インタビューを受けているスパイは環境保護団体の女性。多分20代か30代。まるで泣きながらしゃべっているように聞こえる。ハンプが閉鎖されたことを「いい見せしめだ」と言っている。

しかし、長年ハンプで鯨肉を注文していたのは他でもないアメリカ人のセレブの人たちでしょう。鯨のための活動には熱心だけれど、アメリカ軍、アメリカ企業の侵出で生命危惧に陥っているイラク、アフガニスタン、アフリカの人間のための活動はどうなの。

2010-03-26

正しいいじめ対処法 [NPR]


Original Tilte: Hit Back At Bullies? Not At This School

メリーランド州の中学校で行われているいじめ対処プログラムの話。

カリキュラムの一環として子どもたちに常に身近な問題としていじめへの対処を考えるようにしている。いじめられたり、いじめを目撃したら、いじめられている人を助けるかすぐに大人に言いに行くこと。いじめっ子に暴力を振るわれても暴力で仕返してはいけない。こういったことを徹底して教えている。

いじめは単独で行われるものではなく、いじめっ子、いじめられっ子、いじめっ子仲間、かばう子というそれぞれの役が絡む社会現象だととらえている。

いじめに対するこの学校の子どもたちの考えはかなり進歩的。いじめている子がいたら、それはたぶんその子の私生活がみじめなものだからで、もしかしたら家で虐待を受けているのかもしれない、とまで考えている。

アメリカは人種、宗教、民族文化が多様な社会だからいじめも起きやすい環境にある。だから教師たちのいじめはあってはならないという信念があるから効果を上げているのだと思う。子どもではなく大人がどう考えるかがとても重要だと思う。

2010-03-21

鯨肉レストラン閉鎖 [GOOD FOOD]


Original Title: Whale at The Hump

サンタモニカの空港内にあった日本食レストラン「ハンプ」は鯨肉を供していたことが明るみになり閉鎖された。この摘発にはスパイによる囮捜査(?)があったという話をロサンゼルス・タイムズの記者に聞いている。

ハンプはお洒落なお店で、セレブたちもよく訪れていたそう。ここで鯨肉が出されていることは知る人ぞ知る事実で、お鯨を食べたいお客は「クジラ」と日本語名で注文していた。レシートにもWhaleと記載されていたとのこと。

アカデミー賞のドキュメンタリー部門を受賞した映画「コーブ」は日本のイルカ漁を取材したものだが、この映画のスタッフがハンプで鯨肉が出されていることを知り摘発に一役買ったらしい。環境保護団体のスパイがハンプに客として訪れ、証拠を掴み、連邦政府へ通報した。

アメリカでは鯨肉の食用は法律で禁じられている。ハンプは違反していたことを謝罪、今後は絶滅危惧種の保存に貢献すると決意表明しているが、実刑が下るのは確実。懲役1年と関係者1人につき1000ドルの罰金が科せられる。

2010-03-19

天使と罪の街 [マイクル・コナリー著]


コナリー作品の「ポエット」と「わが心臓の痛み」の後日談が生んだ新たな事件。ネバダの砂漠に何十体もの死体が埋められているのが発見され、ラスベガスとロサンゼルスにまたがって事件が展開していく。FBIが絡む極秘の大事件なのだけれど個人営業のボッシュが別方面からの依頼で事件に関わってきて、どんどん真相に迫っていく。

真相が明かされていくストーリーは面白い。でも、ボッシュが何かと子どもに対してセンチメンタルになるのがいただけない。とりあえず連続殺人の真相と犯人のカタはつくのだけれど、派手な連続殺人の陰にコナリーが隠したもう一つの謎が最後に提示されて話が終わる。このもう一つの謎は次回作に続いているとのこと。

映画で言えばカメオ出演みたいなものがあって、イアン・ランキンが登場したのにはビックリ。このところずっとランキンのリーバス・シリーズとコナリーのボッシュ・シリーズを交互に読んでいたので、現実にこの二つのシリーズが交差したのを読んで「おぉっ」と思った。それと、ジョン・ダニングもちょっと顔を出した感じ。ダニングのシリーズに、古書店主に転職した元刑事のシリーズがあるのだけれど、「天使と罪の街」にも刑事から古書店経営に転職したボッシュの同僚が登場する。

とにかく次回作も読まなければ。

2010-03-14

アカデミー賞のディナー [GOOD FOOD]


Original Title: Oscar Night

アカデミー賞受賞式に集まる人たちは式典の後、もちろん食事をする。その食事を取り仕切っているシェフを取材した話。

式典が終わるとお客は全員2階の晩餐会場へ移動する。まず前菜が供されるが、これはブッフェ形式のよう。シーフードや5人の寿司職人が作る寿司などなど。

それからテーブルについて、クリスピーポテトのガレ、主菜はチキンポットパイ、デザートはチョコソルベ。このチョコソルベにはチョコレートで作ったオスカー像がついていて、お客はみんなオスカー像をお持ち帰りできる。

みんなお腹を空かしているからどんなものでも好き嫌いを言わず喜んで食べるとのこと。女性陣はこの日朝8時から支度にとりかかっていて、その間サンドイッチくらいしか口にしていないから相当空腹ですね。バーブラ・ストライサンドはおかわりしたそう。

1500人のお客に対して、300人のコック、バーテンダーも含めた給仕は500人とのこと。

ショウほど素敵な商売はない [ウォルター・ラング監督]


感動で涙ぐんでしまった。

舞台芸人ドナヒュー一家の物語。夫婦二人きりのショーから始まり、長男、長女、次男が誕生。子育ての苦労も少し描かれ、成人した子どもと夫婦による家族5人のショーに発展、そこから子どもたち一人一人の自立とドラマが描かれていく。

ドナヒュー一家のショーのシーンは客席で見ているよう。ショーの出し物とドラマが見事に絡んでいて、見ていて涙ぐんでしまった。一家の物語というと途中だれてしまいがちだが、この作品はそこにショーを持ってきてテンポが落ちないようにしている。

マリリン・モンローが次男の思い人として登場する。この作品でのモンローは、美貌を武器にしたたかにのし上がっていくのだけれど、もろさ弱さも併せ持った女性を演じている。

子どもが親と同じ生き方をして親と同じような家庭を持つ一族というのは、それだけで十分幸運すぎるんじゃない?

1920年代から1940年までのアメリカのショービジネスを描いているのだけれど、こんなに豪華な衣装、舞台装置、観客数。同じ時代の日本に比べたら格段に豊かで余裕のある社会だ。自分の実力以上のことをやろうとしたらだめだと吉本隆明が言っているのは本当ですね。

2010-03-07

水道の民営化[GOOD FOOD]


Original Title: Water Privatization

カリフォルニア州で上水道事業に民間が参入することを懸念している人たちの話。

カリフォルニアの水道設備は築(?)70年から80年とかなり老朽化しているが、地方公共団体には整備のための予算が十分にない。そこで民間に委託して整備してもらおうという動きが増えている。この動きの乗って企業の方でも水道事業に関わろうと活発に活動しているらしい。

今はまだ整備の請負にとどまっているが、企業に水道事業権が渡れば、企業は利益をあげるために料金を上げたり、付随サービスを押し付けたり、水道カットを容赦なく行うことでしょう。水は代替商品がないから、消費者は水道企業の言いなりになるしかない。このことを懸念して食品と水の監視団体が市民に向けて啓蒙活動を行っている。

映画「007慰めの報酬」では、オイルでなく地下水源のある土地を巡ってジェームズ・ボンドが活躍している。水の問題は油より大きい。

2010-03-06

韓国の野菜料理−オモニの味−[姜連淑著]


使えるレシピが多い。

作ったのは、大根の醤油漬けとキャベツのキムチ。それほどお金がかからなくて、出来上がりがおいしいものが多い。キムチを作る時、野菜を塩漬けにするのでなく塩水に漬けるというのにちょっと意表を突かれたが、おいしくできた。白菜を一株まるごと漬けるのは、もう白菜の季節が過ぎたので次の季節まで待とう。のり巻、鍋ものなども作ってみようと思う。

お熱いのがお好き [ビリー・ワイルダー監督]


マリリン・モンローがかわいい!

今までは、美人でグラマーで金髪でアイドルとしての要素をすべて持っている女優なのだから、かわいい役を演じて当然と思っていた。今回スクリーンで観て、観客にかわいい女と信じ込ませる演技力がなければ、いくらアイドルとしての要素があってもこの映画でこれほど強烈な印象を残さなかったはずだと思った。

もしシュガーという歌手にこれほど存在感がなかったら、映画はジャック・レモンとトニー・カーチスの男二人のドタバタだけで終わってしまったのではないか。ジャック・レモンが女装したダフネの印象が強すぎてトニー・カーチス側のエピソードが希薄になって、映画のバランスが崩れたかもしれない。

モンローが着ているステージ衣装がまた素晴らしく魅力的。カラーだったらかなり刺激的なんではないだろうか。肩から胸にかけては透けるオーガンジーで、ちょうど胸のふくらみあたりからスパンコールを散らしている。背中は腰まで開いているし、密着している生地には下着のラインがまったく出ていない。外出する時にまとうショールも素敵。オーガンジーを毛皮で縁取ったもので、体に巻き付けると腰のラインが浮き出るようになっている。

この時代の映画は、主演女優に知的とはいえない女性を演じさせているけれど、マリリン・モンローはお馬鹿だけれど自分自身に正面から向き合っている女性を演じて、役に深みを与えている。だから「お熱いのがお好き」のマリリン・モンローはみんなに愛されているのではないだろうか。

2010-03-04

らくご小僧 [立川志らく著]


立川志らくの子ども時代から立川談志に入門するまでの思い出を語っている。各エピソードが古典落語の作品と結びついているようなこじつけているような展開。誇張したり創作している部分もあると、あとがきでことわっているが...。

ちょうど「20世紀少年」3部作をDVDで観た後に読んだ。昭和の子どもが流行っているのでしょうか。自分の子ども時代、こんなふうに語れる面白い出来事があったかなぁと考えたけれど、ないな。

女子の子ども時代の過ごし方は、大人の女性と変わらない感じ。お洒落、友だちのうわさ話、お買い物、手芸とか少女漫画。それについていけない子は仲間はずれって感じ。体を動かすってことで言えばゴム段くらいかな。男子の方が子ども時代をドラマティックに生きているような気がする。

古典落語にかなり思い入れのある落語家ということがわかったので、立川志らくの落語を聞いてみたくなった。この本の中で志らくが、落語ファンとして見た立川談志を「それは江戸時代を飛び越し、我々の想像を絶する異次元空間を眼前につくり出してゆくよう」と評している。うまい!談志師匠の落語を的確に表している。