2011-07-07

画期的な面通し改革 [NPR]


Original Title: To Prevent False IDs, Police Lineups Get Revamped

テキサス州の警察が、心理学者の研究を取り入れて容疑者の面通しの方法を変えている話。

実際には、警察が目撃証人に容疑者を特定してもらうのは、映画「ユージュアル・サスペクツ」のポスターのようなものではないらしい。目撃証人は何枚かの写真を見せられて、その中から選ぶことになっているよう。しかし、この単純な方法も心理学者の研究成果を取り入れて変わってきている。

例えば、写真を見せる前に、この中に犯人はいないかもしれません、と前置きする。複数枚の写真をいっぺんに見せず1枚ずつ見せるようにする。それから、目撃証人が「この人かもしれない」と言ったら「よくわかりませんか?」と聞き返す。刑事は目撃証人が写真を見ている時にあまり関心がなさそうな態度をとる、など。

こうした改革は、面通しで無実の人を犯人と特定してしまうことを防ぐためのもの。目撃証人と刑事との間には微妙な心理的駆け引きがある。人は無意識に空気を読んで、その場に適当な反応をしようとしてしまう習性があるから、刑事のささいな言動や仕草で、この人物を特定するのが正しいのではないか、と感じとると目撃証人はその人物を指してしまう。たとえ該当人物が無罪であっても。

面通し改革は9年前に始まったもので、改革されてから無実の人が名指しされる率が下がったかどうかはそれ以前の調査結果がないので判然としないが、現場の刑事は、無実の人が名指しされる数は減っているだろうと感じている。

日本でも無罪となった死刑囚の方々の中には、目撃証人が名指したことで犯人とされてしまった例もある。裁判制度が改革されたが、司法制度全般にも目を向ける必要があるかもしれない。