2010-12-16

出所者を更生させている元管理職シニア [NPR]


Original Title: Retired Executive Helps Inmates Stay Out Of Jail

ニューヨークの刑務所で出所者を更生させるボランティア活動をしているシニアの話。

シニア社会人に教育関連のボランティアを斡旋するNPOがあり、6年前、化粧品会社で管理職だったゴールドスミス氏が志願したところ、ライカー刑務所を紹介された。

ライカー刑務所の再収監率は6割。しかしゴールドスミス氏がこれまで関わった1500人の出所者の再収監率は5人に1人。

ゴールドスミス氏は出所者に、仕事の面接にはどんな服装でどんな態度で臨むべきかを教えたり、将来就きたい職業があればどんな学校でどんな勉強をすれば実現に近づくかなどの相談に乗っている。

ライカー刑務所の服役者は生まれてからこのかた、社会的に成功した人に会ったことがないし、更生するための手段を知っている人と接することもなかった。ゴールドスミス氏は服役者が初めて出会う、権威を振りかざすことなく彼らを助けようとする成功した社会人なのだ。

この記事が出た時点で74才のゴールドスミス氏は、服役者と自分自身の若い頃が重なって、共通点が多いと感じている。学校を中退したり、会社でいじめに遭ったり、必ずしも順風満帆の人生ではなかった

NPOから派遣されたボランティアだったが、今はゴールドスミス氏自身が更生プログラムを主催しており、7人のスタッフが出所者の更生に携わっている。出所者が仕事を見つけるまではどんな長期間になろうともスタッフは彼らに関わり続けているとのこと。自分は一人ではないという責任感を出所者に与えるから、再収監率低下の大きな要因になっていると思う。

若い人たちは、年長者の生活態度、人生態度を無意識に自分の将来とみなしているのですね。毅然として生きるだけでも社会にポジティブな影響を与えると思う。そして、前向きな気持ちを持っている人には、必ず誰かが手を差しのべてくるということも言えると思う。