2010-12-12

裏窓 [アルフレッド・ヒッチコック監督]


ヒッチコック映画の中で一番好きな映画。

グレース・ケリーが美しい。この映画でも衣装はイディス・ヘッド。グレース・ケリーが身につけている衣装のどれもが素敵で、ラストシーンの赤いブラウスとジーンズですらお洒落だ。裏窓でのグレース・ケリーの衣装をすべて欲しいとずっと思い続けている。

この映画が楽しいのは、窓のこちら側つまり観客側の世界は幸せな世界だからではないかと思う。成功した報道写真家、裕福で美しく社交的なモデル、幸せな結婚生活を続けている看護婦。ところが窓の向こう側の人たちは皆何らかの不幸を抱えている。

子どものいない夫婦、売れない作曲家、孤独なオールドミス、生きるための綱渡りをしているダンサー、そして問題のセールスマン夫婦。

セールスマン夫婦は別として、最後は窓の向こう側の人たちにもひとまずハッピーエンドが用意されているから観客もハッピーな気分で映画を見終わることができる。ハッピーななかのサスペンスだから、毎回飽きずに面白く楽しく観られるのだと思う。

この映画のジェームズ・スチュアートとグレース・ケリーのカップルは、私は好きだな。