2011-05-13

繰り返される「この世の終わり」 [NPR]


Original Title: Divining Doomsday: An Old Practice With New Tricks

2011年5月21日、この世が終わる(ことになっていた)。終末論は度々世間を賑わすけれど、その背景についての話。

度重なる地震や東日本大震災のせいか、アメリカでは2011年5月21日午後6時頃に大地震が起こって最後の審判の時が来る、と信じる人たちがいる。(というか、いた)

聖書が「最後の審判」を予言(預言?)しているため、終末論は聖パウロの時代から言われているが、1948年にイスラエルが建国されると、以前に増して頻繁に終末論が主張されるようになった。聖書の預言はイスラエルの建国を前提としているので、実際にイスラエルが建国されたことによって預言時計が動き始めたらしい。

グローバル経済も、EUの誕生も、中東の騒乱も、異常気象も全て聖書の預言通りだ、と信者たちは見ている。聖書は当時の検閲を逃れるために隠喩で記述されているので、後世の人たちは様々な出来事を聖書の預言通りだと解釈できてしまう。しかし、聖書は来るべき終末の年月日を特定してはいない。聖書の記述のあいまいさのおかげで、これからも終末論は繰り返されるでしょう。

世論調査を専門とする研究機関の調査によると、アメリカ人の41%は2050年までにイエスが再臨すると信じているとのこと。

グローバル経済とEUの誕生が聖書に書かれているとしたら、それは2000年前の人たちも世界が一つにまとまることを夢見ていたからで、人類は2000年かけて夢を実現したと言えるのではないか。

信じる者だけが救われるという考えは、あまりに排他的だ。