立川志らくの子ども時代から立川談志に入門するまでの思い出を語っている。各エピソードが古典落語の作品と結びついているようなこじつけているような展開。誇張したり創作している部分もあると、あとがきでことわっているが...。
ちょうど「20世紀少年」3部作をDVDで観た後に読んだ。昭和の子どもが流行っているのでしょうか。自分の子ども時代、こんなふうに語れる面白い出来事があったかなぁと考えたけれど、ないな。
女子の子ども時代の過ごし方は、大人の女性と変わらない感じ。お洒落、友だちのうわさ話、お買い物、手芸とか少女漫画。それについていけない子は仲間はずれって感じ。体を動かすってことで言えばゴム段くらいかな。男子の方が子ども時代をドラマティックに生きているような気がする。
古典落語にかなり思い入れのある落語家ということがわかったので、立川志らくの落語を聞いてみたくなった。この本の中で志らくが、落語ファンとして見た立川談志を「それは江戸時代を飛び越し、我々の想像を絶する異次元空間を眼前につくり出してゆくよう」と評している。うまい!談志師匠の落語を的確に表している。