読んだ本と、映画館で観た映画の記録をつけています。
おもしろかったポッドキャストの記事の紹介も。ポッドキャストは、NPR:Story of the DayとKCRW:GOOD FOODから。
コピー&ペースト等転載はお断りします。
2012-08-14
アメイジング・スパイダーマン [マーク・ウェブ監督]
青春アクションアドベンチャー。観た後はスカッ!と爽やかな気分に。
監督も公開前のインタビュー記事の中で、この映画はヒーロー物というより青春映画なんだ、と述べていたが、たしかに学園でのシーンが多い。
ピーター・パーカーがなぜ伯父夫婦のもとで育ったかの背景が語られているし、敵役のコナーズ博士の葛藤も描かれていて、深い人間ドラマになっているものの、サム・ライミ&トビー・マグワイア版より明るい感じ。
ストーリー展開に違和感を感じたのは、大手バイオ企業が高校生をインターンに採用していることとか、高校生インターンが研究の中枢部に入り込めることなど。
それでも素晴らしい俳優陣ばかりが出演していてドラマにどんどん引き込まれてしまう。マーチン・シーンとサリー・フィールドの夫婦が素敵、アンドリュー・ガーフィールドがオタクっぽい高校生とスーパーヒーローを違和感なく演じ分けているし、リース・イーヴァンズは敵役コナーズ博士の恐さと弱さとアブなさを観客に印象づけている。
3D上映なのでスパイダーマンの目線で移動するアクションシーンはそれなりの臨場感があるが、ドラマの部分は2Dと変わりない感じ。
2012-08-13
奇跡のスパイスターメリック料理レシピ集 [ロイチョウドゥーリ・ジョイ著]
ターメリックを使った南インドの地方料理のレシピ集。ターメリックの効用やインドでのターメリックの位置づけについての解説も。
この本によると、ターメリックには、整腸、免疫力増加、肝臓機能強化、脂肪分解、細胞の新陳代謝促進など、数多くの効用があるとのこと。ショウガのような個性的な匂いもないし、唐辛子のように強烈な辛味もないので、どんな料理にも混ぜて使って構わないようだ。パンやクッキーのレシピも載っている。
インドでは、塩とターメリックを合わせたものを鶏肉、魚の下ごしらえに使っているそう。塩で引き締めてターメリックで臭みを取って、素材のおいしさを引き出すようだ。
以前買ったターメリックが余っているので、さっそく肉じゃがとイワシの煮付けに使ってみた。それぞれにティースプーンに半分ほど入れたのだけれど、すっかり黄色くなってしまった。醤油の黒の方がターメリックの黄色に勝っているけれど、じゃがいもは黄色くなり、イワシの表面の脂も黄色くなり、鍋も黄色くなってしまった。鍋についた黄色は洗ったら落ちた。
確かに、ターメリックを使っても風味や味に劇的な変化はなかった。ターメリックがそんなに体に良いのなら、これからもちょっとずつ調味料に加えていってみようと思う。ただし、醤油が主体の味付けの時に。
次は塩とターメリックを合わせて、肉の下ごしらえに使ってみるつもり。唐揚げとか豚肉のソテーとか。
2012-08-06
イモ革命はじまる [NPR]
Original Title: Extreme Makeover, Potato Edition
特定の栄養素を含んだ様々な色と形の新種のジャガイモを、健康促進のために売り出そうという話。
米農務省のある遺伝研究者は、害虫や病気に強いジャガイモを開発すべくジャガイモの遺伝子の研究をしていたが、ある日ジャガイモ畑でオレンジ色のジャガイモを見つけた。
野菜の色はその植物が特定の栄養素を含んでいることを示す。たとえばオレンジならカロチンといった具合に。数年後この遺伝研究者は赤いジャガイモに出くわす。別の研究者によって、赤いジャガイモはアントシアニンという予防効果のある成分を含んでいることがわかった。
色付きのジャガイモに出会ったことで、農務省の研究者は、南米産の様々な色のジャガイモを北米で生産・流通することで国民に特定の栄養素を供給するというプロジェクトを始めることにした。この研究者はジャガイモ原産地であるペルーで働いていた時に様々な種類のジャガイモを見ていた。長いの、細いの、青いの、黄色いの。
農家の協力を得ることができて、新種のジャガイモの生産は軌道にのったが、スーパーマーケットでの販売は今ひとつのよう。スーパーはなかなか新種のジャガイモを受け入れてくれない。
そこに協力な助っ人が。全米ジャガイモ評議会がこのプロジェクトの推進に関わることになり、ワシントンDCの人気レストランで旧来種と新種ジャガイモを使ったメニューでジャガイモ普及活動を始めた。
プロジェクトを始めた研究者の夢は、将来スーパーマーケットに色んな種類が並ぶジャガイモコーナーができること。
イギリスでは十年位前から食料品店で多種類のジャガイモが売られていて、今ジャガイモが熱いらしい。
庶民の食べ物ジャガイモを通じて栄養素を供給するという考え、まさに薬膳ですね。
2012-08-04
週末の針仕事-大橋利枝子の手芸ノート- [大橋利枝子著]
再び大橋さんの著書を。
前に読んだ2冊に比べると、もっとずっと作品集という感じ。著者の手芸素材のコレクションの紹介も掲載されている。布地やテープなど。
「縫ったり、編んだり」にもキャミソールがあったのだけれど、この本にも違ったスタイルのキャミソールが掲載されている。本当にいつもいろいろ考えているのだなぁ、とあらためて感銘を受けた。使い古しのシーツを使って作る、という発想に感心。ナイティにするなら柔らかくなった生地の方が寝やすい。布地を徹底利用で、エコでもある。
それと、水玉の生地をスモック刺繍して小花模様を作る、という発想にも驚かされた。スモックは古くさいと思っていたけれど、再発見。温故知新だ。 とにかく、これから手を動かし続けていこう、と思う。
2012-07-28
縫ったり、編んだり。[大橋利枝子著]
「手芸の本-裁縫・編み物・刺繍-」で大橋さんの手芸に対する態度に感銘を受けたので、他の著書も読んでみることに。
「手芸の本」より、作品が多く掲載されていて、作り方も懇切丁寧に載っている。作品は、直線断ちのワンピースとかの大物からがま口のような小物まで。手芸初心者でもきれいな仕上がりにするためにどうしたらいいか、という著者の考え方も書かれていて、内容が深い感じ。著者の考え方にも共感。
キャミソールを作ってみようと思う。
2012-07-25
イスラームから見た「世界史」[タミム・アンサーリー著]
深く、面白い!!!視点を転換させられた。
イスラム世界を中心に据えて世界史を語っている。この本を読んで、これまで世界史の中で漠然と知っていたことの背景がよくわかった。例えば、バビロン捕囚、イスファハーンという都市の成り立ち、ヨーロッパの知識人がアラブを通してギリシア哲学を知ったこと、シルクロードにイスラム教が広がったこと、マルティン・ルターの宗教改革の意義、シーア派、ジハード、オイルマネー、911に至るアラブ社会のひずみ。
「銃・病原菌・鉄」を読んで、人間の歴史についての視点が大きく変化したのだけれど、この本はさらに視点を大きく転換してくれた。人類の文明発祥の地がその後どうなっていったのか、という、ある意味押さえておくべき歴史であると思う。
イスラムといえば女性隔離が特徴として挙げられるが、この本はイスラム世界でなぜ女性が被保護者として社会から隔離されてしまったかの経緯についても提示している。
著者は、イスラム初期には女性も戦争を含む社会活動に積極的に参加し、為政者も行政に女性を採用していたが、第2代カリフのウマルが「性的欲望の破壊的な威力を弱めるために−略−男女の役割を規定し、男女を隔離するという手段をとった」(p.119)ことで、女性が社会活動から遠ざけられてしまった、と述べている。"性的欲望の破壊的な威力"って。砂漠には他に楽しみがないとはいえ。
女性隔離は、その後ビザンツ、ササン朝ペルシアの慣行を真似ることで、ますます確固たる社会ルールとなったよう。ビザンツとササン朝ペルシアでは「上流階級の女性はその地位の高さの証として深窓に隔離されていた」(p.225)。
第2代カリフのウマルはまた、クルアーンを拡大解釈して飲酒も禁止した。
意外だと思ったことは、11世紀の十字軍の時代、イスラム圏ではジハードが死語と化していたこと。ムスリムは、十字軍が攻撃してくるのは自分たちがイスラム教徒だからとは思っていなかった。
攻撃といえば、モンゴル襲来でイスラム圏が壊滅寸前に追い込まれたことも知った。日本にもモンゴルは元寇としてやって来たが、イスラム圏では文化が変わってしまうほどの衝撃であった。
「銃・病原菌・鉄」を読んだ時、日本の明治維新がどれほどの幸運な巡り合わせで興り、日本という国をうまい具合に現代史の潮流にのせたかがわかったが、この本を読んでもう一度、明治維新の奇特さがわかった。以前読んだ本に、エジプトとトルコでも日本の明治維新のような運動が起きたが、うまくいかなかった、と書かれていた。この本でエジプトとトルコで改革運動が挫折した背景をよく知ることができた。エジプトとトルコのみならず、18世紀にはイスラム圏全体で改革運動が興っていたのだが、どれも中東におけるムスリムの生活を"より良く"するには至っていない。
読んでいて色々視点を転換することができたのだけれど、そのひとつは中世ヨーロッパについての記述で、個人的に興味を持っているバルカンについて理解する手がかりを得たように思う。バルカンについてはほんのちょっぴりしか触れられていないが、キリスト教徒とイスラム教徒が長く共存していたこと、バルカンがヨーロッパ内で立ち遅れてしまっていることの背景について、今まで読んだバルカン関連の本よりもずっと実感をもってわかってきた感じがする。
一番はっとさせられたのは、「つい忘れてしまいがちだが、世界を国家の集合体に組織するという動きが始まってから、まだ一世紀も経っていないのだ」(p.576)ということ。
そして、世界の歴史とは「きわめて重大な一連の出来事だけで構成されている」(p.19)という主張に強くうなずいた。
著者はイスラム社会で生まれ育ったとはいえ、本当によく調べて書いている。しかも中立の立場を貫いている。個人的に、今年のベストワンです。
2012-07-11
手芸の本-裁縫・編み物・刺繍- [大橋利枝子著]
スタイリストであり手芸家である著者の、手芸に対する思い、お気に入り、気を付けていること、コツなどがコレクションの写真とともに綴られている。とても簡単な小物の作り方も掲載。
お気に入りの手芸関連店のリストもある。東京中心だけれど。
本を見て作ってうまくできなくてもあきらめずに作り続けましょう、ということが書かれている。手芸の先生たちはたくさん練習して、何十年とやっている技術があるから、初めて作って本の作品と同じようにできなくても当たり前、ということ。そのことは自分も思っていたので、著者に共感した。
それから、チクチク針を動かしていると気持ちが落ち着いてくること、とか、ミシンがなくても手縫いで作ればいい、とか、他にも共感することが多かった。
シンプルな作りの本だけれど、著者が手芸を通じて会得したコツや秘訣や考え方を惜しげなく披露しており、これからの手芸生活の指針になるようなことが多い。
著者の他の本も読んでみようと思う。
2012-05-16
Tinker Tailor Soldier Spy (裏切りのサーカス) [トーマス・アルフレッドソン監督]
「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」が、コリン・ファースとゲイリー・オールドマンをキャスティングして映画化されると聞いた時、コリン・ファースがスマイリーを演じ、ゲイリー・オールドマンがヘイドンだと思った。コリン・ファースは「英国王のスピーチ」で隆とした国王を演じたけれど人間としての弱さも表現していた。演技派の彼ならスマイリーの気弱な感じが出せそうだ。金髪のゲイリー・オールドマンが冷たい色男を演じるのもアリ、だと思った。コリン・ファースの体型の方がゲイリー・オールドマンより丸いじゃないですか。
実際の配役は逆だった。
原作を読んだのは何年も前にだったが、原作を読んでいたので何とかストーリーに付いていくことができた。ピーター・ギラムが資料室からフォルダを持ち出すシーンは、原作でもハラハラドキドキしたけれど映画でもヒヤヒヤさせられた。原作では、地味な事務仕事、無味乾燥な書類の束から手がかりを拾いだすところに意外な面白さがあるのだけれど、映画ではそのあたりの表現はどうしても難しかったのか、男たちの駆け引きとノスタルジックな60年代風景をカッコ良く映し出すことで観客を引き込んでいる。
アン・スマイリーはやはりおぼろげな存在として描かれていた。誰が彼女を演じているのかもわからないように映されている。
原作にはない同性愛的描写が多かったように思う。ピーター・ギラムが男性と同棲していたり、ビル・ヘイドンとジム・プリドーの関係とか。これは実際の事件の中心人物キム・フィルビーが同性愛者だったことを反映させているのか。
この映画で話題のトム・ハーディを初めてまともに観た。キアヌ・リーブス似のイケメンですね。彼が演じたリッキー・ターとジェリー・ウェスタビーを混同していた。スマイリー三部作の第2作「スクール・ボーイ閣下」の準主人公ジェリー・ウェスタビーがリッキー・ターの役回りだと思っていた。原作をあたったらちゃんとリッキーとジェリーは別人物でそれぞれ登場していた。映画の配役を見たら、ジェリ・ウェスタビーもちゃんと登場していた。それでも、トム・ハーディはジェリー・ウェスタビーのイメージに近い。
「裏切りのサーカス」という邦題にはどうしてもなじめないが、映画は大ヒット長期上映中。「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」の続編「スクール・ボーイ閣下」も映画化されるのでしょう。もっと入り組んだプロットと人間関係、広範囲な舞台がどのようにまとめられるのだろうか。個人的に「スクール・ボーイ閣下」にはとても深い人生の思い入れがある。
2012-05-12
Sushi、スシ、すし、寿司特集 [GOOD FOOD]
寿司関連の話題を集めた回。それほどみんなスシが好きなのですね。
□カリフォルニア・ロール以前のスシ
Original Title: Sushi before the California Roll
スシの歴史についての本「スシ物語」(The Story of Sushi: An Unlikely Saga of Raw Fish and Rice)を著わした著者がゲスト。スシの起源から現代のスシ文化を語っている。
スシの起源は、魚を酢っぱい米で発酵させた物で、スシという言葉は中国語の酸っぱいに由来する、と言っている。発祥地は東南アジアではないかと思われ、最初は川魚で作られていたのだろう。16世紀頃に日本で発酵時間を短くしてケーキのように切って食べる方法が考え出され、今のスシにつながった。
アメリカで人気のネタはマグロ、サーモン、ハマチ、ウナギ。最近は脂肪分があるとろけるような食感のネタに人気がある日本ではヒラメを食べているけれど、びっくりするくらいおいしい、と。アメリカスシの特徴は色々な種類の巻物を考え出したこと。
スシはもともとファストフードだったが、今は特別な時に食べる料理になっている。
よく寿司のことを調べている。
□アメリカ スシことはじめ
アメリカにスシがやってきたのは1950年。カナイ・ノリトシという日本人男性がロサンゼルスのリトルトーキョーでスシを始めた。この方は今もご健在。開店当時のお客は日本人駐在員ばかり。アメリカ人はもちろん日系人も来なかった。この頃、日本の金融機関がアメリカ駐在を増やしていたので、日本人ビジネスマンに連れられて来たアメリカ人たちがスシのおいしさに触れ、その後勇気のある人たちがやって来るようになり、スシはアメリカに広まっていった。
私的印象では、日本人の寿司職人のいる店は格式が高い感じがする。
□映画「すきやばし 次郎」
Original Title: Jiro Dreams of Sushi
ミシュランが認め、世界一のスシと外国人が憧れてやまない「すきやばし 次郎」のドキュメンタリー映画が製作された。その映画監督がゲスト。
映画では、店主次郎氏本人の人となり、二人の息子との関係、次郎でのスシ職人修行について描いている。次郎氏は客の前ではストイックで笑顔を見せないが、店が終わるとリラックスする。厨房での修行は、おしぼりの作り方から始まって、魚のさばき方を学び、10年働いて玉子寿司を握るのを許される。
次郎氏は現在86才。すべてにおいて最高水準を求めて、今も寿司を握っている。番組ホストが、でもすごくお高いじゃない、と言うと、監督は、次郎は真のスシ好きが行くところ、と。予約をすればシャリ、ネタ、タイミング、全てが完璧な状態で出てくる。
店は地下にあるのだが、それは天候に左右されずに気温、においが一定に保たれ、味に影響を与えないため、とのこと。私の行きつけの寿司屋も地下にある。次郎は無敵の世界最高水準かもしれないが、身近に頑張っているおいしい寿司屋をみつけて、なじみになって寿司を楽しむのも"真の寿司好き"のあり方ではありませんか。
□持続可能なスシネタの注文
Original Title: Ordering Seafood Guilt Free
スシが世界的に人気を集めるに従い、ネタの魚の乱獲が問題となっている。
ニューヨークでは、スシネタの持続可能性(Sustainability)を考えながら注文するようになっているとのこと。スシバーも持続可能度が高いネタの提供をウリにしている。例えば、青ヒレの魚より黄ヒレの魚の方が育つのが早いから環境に配慮したメニューになっている、とか。
そこでフィッシュ・フォン(Fish Phone)というサービスの紹介。魚の名前をテキストメッセージで送るとその魚についての説明と持続可能評価が返ってくる。
日本でもWWFがスシネタの持続可能性についてキャンペーンを始めたよう。
WWFジャパンさかなガイドはこちら
どの魚を食べれば環境に配慮しているのか、なんて調べながら食べるのも一つの"ネタ"かもしれないが、要するに残さず全部食べること、食べられる量だけ注文したり作ったりすることをまずしたらいいと思うのだが。
2012-05-02
アーティスト [ミシェル・アザナヴィシウス監督]
2012年アカデミー賞作品賞受賞作品。
1920年代末から1930年代にかけて、無声映画からトーキーに移り変わる時代のハリウッドを描いている。
ストーリーは、無声映画の人気俳優がトーキー映画の登場で落ち目になるが、飼い犬と彼が目をかけた女優によって復活を果たす、というもの。とてもシンプルな筋立ての上に"ほぼ"無声映画。台詞はときどき字幕で出てくるだけ。なのだけれど、俳優と犬の演技と演出で観客に様々な感情をもたせてくれる。
無声映画からトーキーへと最新技術で変化する時代をまさに無声と音声で表わしているのが斬新。主演俳優はフランス人だけれど、その他の主要キャラはアメリカ人が演じているから、主演俳優の訛りのある英語を隠すという意味もあるのかもしれない。それでも、製作と監督はフランス人。映画発祥の地、ハリウッドへのレスペクトなくしてこのストーリーにはならなかっただろう。
ヒッチコック映画もストーリーは意外にシンプルだけれど、映画にとってストーリーは複雑にひねった情報過多である必要はないのではないか。映画は、映像と演技と演出を手段にして表現するものだ、ということを再認識させられた。
i-Tunesで予告編を見た時から、名作になるに違いない、と思っていた。特別予告編で、ペピー・ミラーを演じたベレニス・ベジョがダンスシーンのことについてこう言っている。たった2分のシーンのために5ヶ月もレッスンを続けてきたなんて、これぞ映画って感じ、と。











