2012-08-22

メリダとおそろしの森 [マーク・アンドリュース監督]


古のスコットランドを舞台にした物語。

小国が分立するスコットランド。王女メリダがお年頃になり、母である后が隣国の王子たちを集めて婿選びを催す。が、弓に秀でているメリダは相手が誰にせよ結婚して家庭に収まる気がない。森に逃げたメリダは、魔法使いに母が考えを変えるように魔術をかけてもらう。ところがその魔法は.....。

意外にもこの映画は母娘の物語だった。監督と脚本に女性が関わっており、この映画はお伽話というよりも、女性の生き方についてのメッセージのようだ。結婚より自立した人生、そしてそれを母親に理解してもらうことの難しさ。

笑えるシーンやスリリングなシーンもあって、気楽に楽しめる。イケメンキャラが登場したらもっと楽しめたと思うが、イケメンキャラがいては意図するメッセージが観客に届かない、と監督と脚本家は判断したのかもしれない。

ピクサーの佳品。

この映画も3Dで観たが、3Dにする意味があるのか。映画は、写真の事物や人間が動く、という衝撃から始まって、音、色、と観客に驚きを提供して来たけれど、立体画像という次の段階になるにはまだ技術が確立されていないのではないか、と思う。