Original Title: Angeli Caffe Closes after 27 Years
番組ホストが1984年にロサンゼルスにオープンした「アンジェリ・カフェ」が1月13日に閉店した。L.A.の公共ラジオ局のインタビューで店の思い出を語っている。
1980年代まで、良い素材を使った美味しい料理を、それなりのお値段でカジュアルな雰囲気の中で提供するお店は殆どなかった。、番組ホストがアンジェリ・カフェをオープンした時は、2時間待ちの長蛇の列ができたとのこと。席数24席と小さな店で、メニューはピザ、パニーニ、サラダ、と数少なく、温かい料理はオープン後1ヶ月経たなければ提供できなかったのだが、店は超人気店となった。
番組ホストは学生時代、毎夏イタリアを旅していたし、クラブ通いよりも母や祖母と台所で過ごす方が居心地がよかった。体に良い素材を使った家庭的なイタリア料理に魅力を感じていたので、イタリア料理中心のメニューを考えたとのこと。
1980年代は団塊の世代が一家を構えて経済的余裕を持てるようになった頃で、洒落た店で一家で外食、という傾向が顕われた頃でもある。外食産業にとっても転換期だった。
アンジェリ・カフェではオープンから27年間、同じスタッフが調理し、給仕していた。2008年のリーマンショック頃から経営が苦しくなったが、長年店で忠実に働いてくれていたスタッフを解雇することができず、なんとか頑張ってきた。しかし売り上げが落ち込み、これ以上経営を続けることができなくなってしまった、とのこと。
1980年代が飲食産業にとって転換期だった、というのは世界的な現象だったのか、と思った。日本でもカフェ・バーが登場。その後洒落た雰囲気の中でそれなりのお値段で飲食できる店が次々と現れている。今も小洒落た狭いカフェがあちこちにできている。
アンジェリ・カフェ、一度行ってみたかった。