2010-12-20

失踪した天才少女 [NPR]


Original Title:Barbara Newhall Follett, Disappearing Child Genius

1920年代、13才の時に小説を立て続けに発表し、26才の時に失踪、以来全く行方知れずになっている女性の話。

父親が英語学者だったバーバラ・フォレットは4、5才の時からタイプライターを使い始め、8才で初めて小説を書き、13才で「窓のない家」という小説を出版した。この本は現在では絶版のよう。処女作が出版されるとその年の夏に貨物船に乗り組み、その経験を「ノルマンディへの航海」という作品にして発表。天才少女として当時の出版界にセンセーションを巻き起こした。

しかし、第2作が発表された1週間後、父親が若い女と駆け落ち、母親と2人苦しい生活を送ることになる。父親は彼女にとって教師であり編集者であり、作家活動に欠かせない存在だった。

21才の時大恋愛の末結婚、事務仕事で収入を得る生活を送るが、5年後、夫と大喧嘩した後、財布も持たずに家を飛び出し、それ以来現在まで行方知れずになっている。

彼女が発表した小説はどれも逃避をテーマにした、どことなく怪奇な雰囲気を持つ作品だったとのこと。彼女の失踪はまるで彼女の作品そのままのよう。70年以上行方知れずというのも怪奇だ。

もしこれが2時間ドラマなら、夫が第一容疑者だが、当時捜査はどうなっていたのだろう。