2011-07-26

どうしても体重が減らない女 [NPR]


Original Title: One Woman's Struggle To Shed Weight, And Shame

高校時代はスポーツ万能で学校一の美人だった女性が、136キロの体重をどうしても減らすことができないでいる話。

現在、米国の肥満人口は七千万人に上るとのこと。肥満は大きな社会問題というか行政の問題点で、ニューヨークでは甘味飲料に課税するソーダ税を施行しようとしているし、米国以外でも10月1日にデンマークが脂肪税を施行した。

この記事の女性は、高校時代は陸上と水泳のチームで活躍した学校一の美人だったが、大学入学から太り始め、1年で50キロも体重が増えた。食生活と健康にかなり気を使う家庭で育った彼女は、大学に入って親元から離れると、チョコレートとチーズ風味のスナックを思い切り食べるようになったのだ。

それから15年、現在37才の彼女に高校時代の容姿の面影はまったくない。これだけ太っているとズボンを穿いたり、靴ヒモを結んだりといった日常生活の小さな事をするのにも苦労する。恋愛についてもあきらめている。かつて学校一の美人だった魅力は損なわれていないから、痩せればモテるだろうけれど、もし体重を標準まで減らせることができても、皮膚に肥満の跡が残ってたるむだろうし、いずれにせよ、もう誰かと裸同士になることにワクワクしない、と言っている。

ここまで体重が増えると減量も一筋縄ではいかない。食餌療法、鍼療法、厳しいエクササイズ。いくら運動でカロリーを消費しても、結局食べる量を減らさなければ効果が上がらないが、一旦食べ始めると止まらなくなってしまうようだ。肥満について常に煩悶している。自分の意志が弱いせいだと自分を責める一方で、中毒性のある不健康な食品があるから肥満になるんだと、他者を責めたり。そんなこんなを考えてまた食べてしまったり。

最近は、肥満は自分個人の問題ではなく政治的な問題だと考え、積極的に活動するようになった。NPRラジオ局に来て肥満の自分について話をするのもその一つ。現在の自分を肯定することからやり直し、いずれ体重とともに肥満の汚名も落としたいと考えているとのこと。

80キロ減量考えたら、あと3キロの減量は何でもないこと。運動しておやつを食べなければいいのだから。しかし、中毒性のある風味の高カロリーのスナック菓子は何とかしなければならないと思う。