2010-04-18

ローマの休日 [ウィリアム・ワイラー監督]


永遠の名画、永遠のラブ・ロマンスですね。女性なら全員がオードリー・ヘップバーンが演じているアン王女になって、グレゴリー・ペックのようなハンサムでちょっと不良の年上の男性と、ローマの町めぐりをしたいという夢を持つはず。

「ローマの休日」はオードリー・ヘップバーンのほぼデビュー作。アン王女がローマ訪問の最後の会見で大人に変身したように、オードリー・ヘップバーンも終盤では"女優"になっている。会見場を去り際に見せる表情が素晴らしい。寂しさ、嬉しさ、悲しさ、充実感が去来する。

ラブ・ロマンスの映画はあまたあるけれど、「ローマの休日」が人々を魅了し続けているのは、登場人物たちが良き人たちとして描かれていて、演じる役者たち自身のあり方が反映されているからだと思う。役者として素晴らしいだけでなく、人間としても素晴らしい人たちだということがわかるからだと思う。