2009-10-15

アルゼンチンを知るための54章 [アルベルト松本著]


パタゴニアに行くので、アルゼンチンについても知ろうと思い読んだ。

著者は横浜国大に留学して、そのまま日本に残った日系アルゼンチン人。自分の経験と多くの資料から、わかりやすくまとめて書いている。

アルゼンチンの歴史、社会、経済、行政といった様々な面を54章に分けているのだけれど、40章くらいまで読んで、あとは流し読みしてしまった。なぜなら、どこを切り取ってもアルゼンチンという国は破綻しているとしか読みとれないから。

アルゼンチンの有名人といえばマラドーナ。アルゼンチンという国はマラドーナみたいだ。とても魅力があり、華やかに活躍する時もあるけれど、日常では自己中心的ではた迷惑な荒んだ生活をしている。

著者はアルゼンチン人気質について「自分だけがよければいい」「公の問題は自分の問題ではない」と書いている。日本でもこういう気質増えているように見受けられる。さらに、アルゼンチンの学校崩壊は普通のことらしい。日本もアルゼンチンのように破綻していくのか。

著者はまた「このずる賢さは質が悪く、やっていない振りをしながら相手の油断によって利益を得る」(p.110)「どこかで無意識に自分より油断しているアホな人を標的にしてしまっている」(p.111)と書いている。ブエノスアイレス行きを考えただけで、胃が痛くなってくる.....。