2009-09-21

アリアドネの糸 [キャロル・クレモー著]


アメリカ東海岸の大学で、ギリシャ文明展に展示されるはずだった黄金の発掘品が盗まれ、古典文学部の大学院生が失踪した真相を、古典文学部の若き準教授が探る話。

探偵役の準教授は女性で、アフガンハウンドを飼っていたり、プリーツの入った白いワンピースを買ったり、なかなか優雅な生活ぶり。

アガサ・クリスティーの流れを汲む本格推理もの。背景に、ギリシャ古典文学とギリシャ考古学が絡んでいるのがこのミステリの個性。でもトリックと動機は、それこそ古典的。だからリラックスして(?)読める。