2009-08-04

ヨセミテ自然公園で送る一生 [NPR]


Original Title: Call Of The Wild: How Ranger Became 'Yosemite Bob'[NPR]

カリフォルニアのヨセミテ国立自然公園のレンジャーへのインタビュー。
バックグラウンドで、「ヨセミテ・ボブ」が録音した朝のヨセミテの音が流れている。騒々しい程の鳥のさえずり。何十種類もの鳥が、朝日とともに木々のあちこちでさえずっている。

この人は、もう40年以上ヨセミテで働いている。初めてヨセミテを訪れたのは子どもの頃、家族と旅行で来た時。素晴らしい自然に感銘を受け、帰る時に自分の心の一部を置いてきてしまったようだったと言っている。

高校の時、何かの事故で学校をドロップアウトすることになり、父親が「これからは自分で働いて稼がなければならない。どんな仕事をしたいか」と聞いた時「ヨセミテで働きたい」と答えた。父親がヨセミテ公園に電話すると、ちょうど19才の男子に向いている仕事口があった。それでボブはヨセミテ公園で働くことになり、それから40年ずっとヨセミテで働いている。

ボブには二人子供がいて、一人はやはりヨセミテ公園で何かの研究者として働いている。もう一人は北部の自然公園でレンジャーとして働いているとのこと。

インタビューの終盤は、夕方のヨセミテでボブが録音した音が流れていた。それはカエルの鳴き声。

自然公園のレンジャーと聞いて、体育会系をイメージしていたが、穏やかな口調で話す内容が詩のよう。高校を中途退学しても、自分が好きな(と言わないまでも嫌いではない)ところに自分の居場所を確保できれば、人は良く生きることができるのだなぁ、と思う。話とヨセミテの音を聞いていて、涙ぐんでしまった。

写真はこの番組の記事が掲載されているNPRのウェブサイトから持ってきてしまったヨセミテの風景。