2011-10-24

図書館の美女 [ジェフ・アボット著]


「図書館の死体」の続編。

母親の介護のために故郷の町に戻った元エリート編集者の周辺で再び事件が。連続郵便箱爆破事件に揺れる町に不動産会社による再開発計画が持ち上がり、反対派と賛成派に住民が分かれての大騒ぎに。主人公の元カノが不動産会社社員として町にやって来て、今カノとの間で何かと軋轢が生まれる一方、前作で判明した実父との関係もぎくしゃく。

シングルマザーの姉と認知症の母との同居となったら頭を抱えてしまうところだが、富豪の娘である美人の恋人がいるから主人公の生活はバランスがとれているのではないでしょうか。

前作では容疑者扱いされた主人公が汚名を晴らすために奔走して独自捜査を行うという理由付けがあったのだけれど....。

21世紀になった今でも、南部の人たちは南北戦争での敗北から北部人に対してこだわるものがあるようなのだけれど、この作品もそのことについて随所で描かれている。日本でも、福島県人は山口県人に対して今だに少しく反感を抱いている、と聞いたことがある。