低予算だけど映画的面白さが詰まっている!!
ブルース・リー演じる拳法の達人が、(たぶん)イギリス統治府から犯罪組織の捜査について依頼され、犯罪組織主催の格闘技トーナメントに出場するため単身、会場となる島へ渡る。
ブルース・リーの肉体と格闘技はもちろん素晴らしいのだけれど、彼が演じる主人公のストイックな態度にも痺れる。色仕掛けになびかない、冷静沈着で注意怠りない行動、諦めない強い意志。これは少年たち(と少女たち)が人生に影響を受けてしまうのも無理はない面白さだ。この日の劇場の客席は、公開当時の少年たちでほぼ満席。ブルース・リーは、あの時から全く色褪せないカッコよさだった。
それから、終盤の鏡の部屋でのラスボス対決は、こんなチープな格闘映画にしては、映像が凝っていて、冒頭に語られていた拳法の極意を象徴していて面白かった。
日本では「燃えよドラゴン」の後に「ドラゴンへの道」が公開された。「ドラゴンへの道」を観た後しばらく、ブルース・リーに心を持っていかれた時期があったよ。
1973年製作。返還前の香港が描写されているのも貴重。