1966年カンヌ映画祭グランプリ作品。
映画の文法、映画でしか使えない表現方法をすべて使っている映画なんだってわかった。カラー、モノクロ、セピアの使い分け、BGMだけを流して俳優の動きだけで見せるシーン。雨、曇り空、夕刻、夜、海辺、町、駅。手の動き、視線。
出演する俳優が数えるほどしかいないのだけれど、回想シーンに出てくる"男"の妻を演じた女優は印象深い。演出も素晴らしい。セリフがないのに観客に不安、異常を納得させている。
"女"のアヌーク・エーメ。きれいな女の人だ。自分がきれいってこと意識しているきれいな女性って感じ。前髪を反対側の手でかきあげる仕草とか。きれいすぎる。
恋の始まりの予感っていいものですね。この時が人生の最良の時という気がします。